カテゴリ:2009.09.11〈ポール・スミザー〉( 1 )   

ポール・スミザー(ガーデン・デザイナー)   


     今週は、いつものスタジオを飛び出して八ヶ岳で収録。
     お訪ねしたのは、ガーデン・デザイナーのポール・スミザーさん。
     たくさんの自然に囲まれたスタジオからお届けします。

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八ヶ岳を拠点に、ナチュラルガーデンづくり

イギリス出身のポールさん。ご自身でガーデン作りを行うだけでなく、庭造りの指導もしています。来日した当初は、自分の庭を造るために東京から八ヶ岳まで通っていました。そこから隣の休耕田や近所の畑の庭造りに広がり、現在の八ヶ岳ナチュラルガーデンになったのです。

日本に来た当初は東京の三鷹に事務所があり、そこに園芸を習っている学生や、学校を卒業したのだけれどうまく植物が育たないといった悩みを持つ人たちが集まってくるようになりました。そこで、実際に庭を使った学校を始めることに…。長く続けるつもりはなかった学校も、八ヶ岳ワークショップとして10年を迎えます。

昔からあるものを生かして設計した宝塚ガーデンフィールズ

ポールさんが手掛けた代表的な庭宝塚ガーデンフィールズ シーズンズは、長い間「宝塚ファミリーランド」という遊園地として親しまれてきた場所に作られました。もともと遊園地にはジェットコースターや温室など、いろいろな物がごちゃごちゃと入り乱れてありました。

実は「宝塚ファミリーランド」は、もともとは90数年前に植物園としてスタートした場所。そのため、立派な温室や大きな木がたくさんありました。その中で「残したい物」を選んで敷地全体をガーデンとして設計。昔からあるものを生かすによって、遊園地に遊びに来てくれていた人たちが「この木を残してくれたんだ」という、懐かしい思い出に繋がるように・・・・。

      暇があれば園芸!

小さいころは普通の子どものようにサッカー選手になりたかった。でも才能がなかった。暇な時はいつも園芸をしていました。高校生になり、あまり勉強をしなくなった僕を見て、母が園芸学校を探してくれた。それが王立園芸協会ウィズリーガーデン。広々とした環境の中で、様々な庭と優れた先生に囲まれて、月々わずかなお小遣いをもらいながら、住み込みでガーデニングの勉強をすることに。子どもの頃から、一番身近にあったのがガーデニング。でも、それが仕事になるとは思わなかった。「好きなことを仕事にできた」。この学校に入ったことを一番喜んでくれたのは、やっぱりおかあさん。

      日本に行ってみたい!

ウィズリーガーデンには世界中からいろいろな人が集まってきていて、日本からも2〜3人の学生が来ていたんです。ウィズリーガーデンで育てられている植物には、原産国などが書かれていて、日本の植物が好きだった。学校では友達同士が夜、部屋に集まって、自分の国の話をする。みんな“行ってみたいなぁ”と言うけど、話だけで終わったらもったいない。“日本に絶対に行ってやる”と思った。日本から来ていた学生が、日本でのホームステイできることを調べてくれた。それが日本に来るきっかけ。

      どこをやったの?

僕のナチュラルガーデンは、一般的な「庭造り」とは違う。本物の自然のように作る。

「ナチュラル」という言葉にはいろいろな意味が含まれている。なるべく周りの自然にとけ込むように。その地域の物を使って、建物などとの調和も考えて作るのが僕のスタイル。人工的な素材を使った建物の庭を造るときも、テラスやパーゴラで色を合わせて、高さを調整して…。なるべくそこにある物で、自然に近づくようにプランしていく。

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普通の庭造りは、自分の好きな花を買ってきて、空いているところに植えるだけ。花にとってそこが良い場所かどうかということは、ほとんど考えられない。日当たりの良い場所が好きな花は日向に、日陰が好きな植物は日陰に。そうしてあげると、植物も無理をしていないので、いきいきと元気に育つ。人間の立場ではなく、花や植物の立場でプランしている。

だから僕の庭は、どこからどこまで手をつけたかわからない。「どこをやったの?」と言われることもしばしば。ちょっと損をしてるね、(笑)。


これからの目標は、自然環境が破壊されている今だから、植物に携わる人の役割はますます重要になっていく。自然環境が破壊されて、異常気象などが発生する中で、植物に携わる人の役割は益々重要になっていくと思う。若い世代に植物の良さ、植物の使い方などを伝えていきたい。

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何処の公園に行っても、同じような植物が同じように植えられている。本当はいろいろな植え方ができし、植物にこんな使い方、見せ方があるということを伝えていきたい。
今は教えることが楽しい!やりがいもある!
 
*著作がたくさんあります。


<ポールさんのリクエスト3曲>
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060.gifCham Chanブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ 
ロックばかり聴いていた’98頃初めて聴いた曲。ビートが新鮮で、みんな楽しそうに演奏しているが伝わってくる。頭が疲れたときにリフレッシュしたり、朝起きたときに元気になれる曲。

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060.gifSing/トラヴィス
バンジョーがスキ。自分でも演奏するけど、なかなかうまくなれない。僕がバンジョーを弾くと、子どもが泣き出したりするけど、この曲のバンジョーは素晴らしい

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060.gifWho’ll Stop the Rein
クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル(CCR)






f0207537_12471886.jpg  ☆☆☆  ☆☆☆  ☆☆☆  ☆☆☆ 
今日はポールさんの自然や庭に対する思いを伺うことができました。
ポールさんの八ケ岳ナチュラルガーデンは、プライベートガーデンなので、一般公開はされていないとのこと。ワークショップ参加者のみとのことです。皆さんも機会をみつけてぜひ訪れてみてくださいね。



f0207537_12501039.jpg<インフォメーション>

田舎暮らしの本 
「ポール・スミザーの庭づくり 12ヶ月in八ケ岳」を連載中!



    ●ポール・スミザーの園芸講座 in 宝塚ガーデンフィールズシーズンズ
     トークショー〜季節の花を上手に使うコツ〜
      9/26(土)、10/17(土)11:30〜12:00


    ● ムーゼの森「 軽井沢 絵本の森美術館」
     2010年5月のオープンまでの施工過程をご覧いただけます!
     サイトにはドローイングなども公開しています。
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by crossroadmidori | 2009-09-11 11:40 | 2009.09.11〈ポール・スミザー〉