カテゴリ:2010.02.12(川田正和)( 1 )   

川田正和さん(「旅の本屋のまど」店主)   

今週のゲストは、東京・西荻窪にて「旅の本屋 のまど」のオーナー兼店長をされている川田正和さんです。
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“旅の本屋”?
旅の本屋さんって、私は少なくとも静岡では見かけたことがないのですが、どんな本屋さんなのでしょう?「旅に関連するものを本を中心に売っているお店です。“旅”をキーワードに本や雑誌だけでなく、トラベルグッズや雑貨、ポストカード等も置いています。日本には東京に2軒あるくらいなんですが、ヨーロッパやアメリカに行くと、旅の本だけを集めた“トラベルブックストア”という形態が結構あるんですよ。」 旅の本と言えば、ガイドブックや地図を想像しがちですが・・・「それだけだと旅に行くための実用書みたいになっちゃうから面白くないですよね。種類も限られているから、お店の品揃えも偏ってしまう。旅というキーワードに引っかかるようなもの、例えば音楽、料理、スポーツ、建築・・・旅行先で見たり、体験したりするものっていろいろあるじゃないですか。そういうものを自分でセレクトして置くようにしています。」
海外旅行に持っていったガイドブックの情報が実は古くて、行ってみたらお店が変わっていた、なんて経験ありませんか?現地に行かないと手に入らないような最新の“生”の情報が日本で事前に手に入ったら嬉しいですよね。「現地でフリーペーパーとして流通しているようなものを日本に入れて、それを販売したりもしています。現地の人がどこからかうちの店のことを知って、『置かせて下さい』と海外から直接メールなどが来て、それで置くようになったり、っていうことも結構あります。」
川田さんのお店のもう一つの特徴が、“新刊も古本もごちゃまぜ”。分け方はエリアごと。アジア、アフリカなど地域別にコーナーが分かれていて、その中にそれぞれの関連する新刊のガイドだったり、古本の料理の本だったり、というのが並んでいるそうです。「探す人からすると、結局古本とか新刊とかあまり関係なく、自分の欲しいジャンルの本が見やすく置いてあれば喜んでもらえるので。他のお店はあまりやっていないですね(笑)」

f0207537_22252424.jpg♪「プライドU2
「高校生くらいの時にU2がすごく好きで、中でもこの曲は特に気に入っています。」






旅の中で見つけた夢
お店のコンセプトもユニークですが、「のまど」という名前もとてもユニーク。英語で「遊牧民」「放浪する人」という意味なんだそうです。やはり川田さん自身も放浪好き?!「子供の頃からすごく旅は好きですね。旅をしている最中に、トラベルブックストアというものをいろんなところで見かけて、こういう店を日本で出来たらいいな、というのを漠然と昔から思っていたんです。」 でも、今のお店をやるまでには、紆余曲折があったという川田さん。「大学を卒業して、最初にまず出版社に入ったんですね。でも三ヶ月くらいで辞めてしまって、そのあとフリーターみたいになっていたんですよ。モラトリアムみたいな感じで、バイトしつつ、ちょっと旅行したりとか。自分探し、というか、自分に何の仕事が向いているのかな、というのを、繰り返し旅行しては考えるような感じだったんです。旅をするうちに自分がやりたいことがだんだん分かってきて、それで旅の本屋を自分でいきなり始めようと思ったけど、やっぱり本屋さんの知識が全然ない。そこで、アジアの本だけを集めている神保町の本屋さんへ行って『自分でお店がやりたいので雇って欲しい』といきなり頼んだんですけど、そこの人に『まず最初に本屋さんの知識を身につけた方がいいから、とりあえず本屋さんに就職した方がいい』と言われて、まぁ丁重に断られたんですけど(笑)。やはりそうか、と思って、まず本屋さんに就職して8年くらい、普通に本屋の店員としてやっていたんですが、35歳の頃に年齢のことも考え出して、『自分はそもそも旅の本屋さんをやりたかったんだ』と考えるように。そんな時、たまたま以前のオーナーがやっていた『のまど』のHPを見たら、店長を募集していたんですよ。締切ギリギリだったんですが、とりあえず応募しちゃえ!と応募したら、受かっちゃったんですよ(笑)」
すごいタイミング!そして不思議な縁。丁寧に時間をかけて辿りついた一つの夢。そこに向かって、少しずつでも着実に前進し続けた川田さんが呼び込んだ運と縁なのですね。


f0207537_22284983.jpg♪「君が僕を知っているRCサクセション
「忌野清志郎さん、先日亡くなってしまったけれど、日本のアーティストの中では一番好きだったんです。その中でもこの曲が一番好きで、事あるごとによく聴いていました。」
音楽は大好きだけれど、旅行中はあまり聴かないという川田さん。「旅先ではあまり音楽を聴かないし、本も読まないですね。旅行していると、風景を見たり、知り合った人としゃべったりしている方が楽しいので、本とか音楽とか要らないかな、と。」 そんな川田さんが、これからしてみたい旅は・・・「自分でオーナーをやるようになってから、ほとんど旅行に行けてないんです、ミイラ取りがミイラになっちゃったみたいな感じで(笑)。でも今年はどこかに行きたいな、とは思っていて。時間がもしあれば、アフリカのエチオピア、セネガルやマリ。でも行くとなると、一ヶ月くらいの休みがないと。お店やりながらだと難しいかな、と思うんですけど(笑)」
そんなお忙しい川田さんですが、これからもお店でチャレンジしていきたい試みがあるそうです。「お店では定期的にイベントをやっているんです。旅行作家さんやカメラマンさんなど、旅にまつわるような人をゲストにお呼びしてしゃべっていただく、トークイベントみたいなものを、去年は月一回くらいのペースでやっていました。今年もそれをずっとやっていこうと思っているんですが、今年はできれば落語をやりたいな、と思っていて。落語の中のお話で、“旅もの”っていうのがあるんですよ。弥次喜多道中みたいな。そういう話だと旅の本屋さんというところでやるイベントとしては面白いかなと思って。

f0207537_2231097.jpg♪「イマジンジョン・レノン
「ジョン・レノンは一番尊敬しているアーティスト。その中でも「イマジン」がベストの曲です。」






好きなことをずっと続ける
“旅の本屋”という夢を時間をかけて実現していった川田さん。そんな川田さんから、人生のクロスロードを迎えている方への素敵なメッセージを頂きました。「自分が今のお店をやるところまで、順調にダイレクトに来たわけではなく、いろいろあってこういう形に辿り着いたという感じ。自分が好きなことを、とにかくずっと続けるというのが、すごく大事だなと思っています。そういうふうにしていると、誰かが見ていたり、いろんな人との繋がりで、運良く仕事に出来るという場合もあると思うんです。もし仕事に出来なかったとしても、自分の好きなものをずっと突き詰めていれば、それで人生が充実したり、自分のよりどころになって、何かあったときにそれが助けてくれるということもあると思うんです。

大切にしている言葉 “面白がる精神

「作家の沢木耕太郎さんが著書の中で使っていた言葉。プラスのことでも、マイナスのことでも、とりあえず何でも面白がることで、全て楽しくという。自分が窮地になったり、苦しいなと思っていることも、見方を変えて楽しんじゃえば、それもまたプラスになるかなと。」

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“面白がる精神”今の時代、まさにそういう精神が必要ではないでしょうか。何でもマイナスに考えないで、楽しんでしまう。皆さんも面白がって、人生を楽しく、好きなことにこだわりをもって生きていきましょう003.gif
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by crossroadmidori | 2010-02-12 23:08 | 2010.02.12(川田正和)